【感想】小説『純喫茶パオーン』/ 椰月美智子

こんにちは、ぱんです。

この度、椰月美智子さんの『純喫茶パオーン』を読みました。

この記事では、本書のあらすじと感想をまとめています。

あらすじ、作品紹介

あらすじ

創業五十年(おおよそ)の喫茶店「純喫茶パオーン」。
トレイを持つ手がいつも小刻みに震えているのに、グラスたっぷり表面張力ギリギリで運ぶ「おじいちゃんの特製ミルクセーキ」と、
どんなにお腹がいっぱいでも食べたくなっちゃう「おばあちゃんの魔法のナポリタン」が看板メニューだ。
その店主の孫である「ぼく」が小学五年・中学一年・大学一年でそれぞれ出会う不思議な事件と、人生のちょっとした真実。
きっとあなたも通いたくなる、心地好さ。

Amazonより

作品紹介

  • 書名:純喫茶パオーン
  • 著者:椰月美智子
  • 出版社:角川春樹事務所
  • 発行日:2022/7/15
  • ページ数:224ページ
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読んだきっかけ

きっかけは忘れたが、装丁の色に目を引かれて前々から読んでみたいと思っていた1冊。

帰省中に読む本を探しに地元の図書館に行ったら、食べ物関連本コーナーが特設されており、そこでこの本を発見。

そういえばまだ読んでなかったなーと思い、早速拝借。

感想

穏やかな気持ちになれるお話でした。

基本的には喫茶店で起こる日常がゆるく描かれていました。

ほんの少しミステリー要素も入っていたので、先が気になり一気読みしました。

本作で印象に残っている内容は2つ。

・権守さんが告白された話をパオーンでしているシーン

・来人のお母さんがパオーンで働いた、その後事務職に戻ったこと

「守ってあげたい」と告白してきたユースケに対して、

「わ、わたしは、守ってもらうより、一緒に歩きたい」と思った権守さん。

「一緒に歩いていくのが恋人なのよ。ゴンちゃん、ユースケには出直してこいって伝えなさい」と言ったおじいちゃん。

その通りだよなーと思った。

事務職ではバリバリ働くお母さんが、パオーンではあまり上手くやれなかったことには、少し温かい気持ちになった。

誰にでも向き不向きってあるものだなあと。

結局性に合わないと言って、事務職に潔く戻ったお母さんには、キャリアウーマンさを感じられた。かっこいい。

喫茶店小説を読むと、100%の確率で喫茶店に行きたくなる。

ナポリタンにミルクセーキ。食べたい。

次は喫茶店で喫茶店小説を読むのもいいなあ。